EPA・DHA

EPA・DHAは、血液サラサラを手助けしてくれる栄養成分です。ここでは、血液中への働き方や適性な摂取量、多く含まれる食品、上手に摂取する方法について詳しく紹介します。

EPA・DHAがどう血液サラサラに働くのか

EPA・DHAは多価不飽和脂肪酸の一つであり、体内で作られない必須脂肪酸です。EPAは血液の凝固を抑えて、血栓を予防する働きがあります。血液中のコレステロールを蓄積させにくくし、動脈硬化を予防します。DHAは、弾力のあるしなやかな血管と柔らかい血液を保つことで、悪玉コレステロールと中性脂肪を減らす働きがあります。

このように、EPA・DHAの摂取は血液をサラサラにし、スムーズな血流を作り健やかな血管づくりをサポートしています。

EPA・DHAの上手な摂り方

多く含まれる食品

血液をサラサラにする働きがあるEPA・DHAは、どちらも青魚の脂に多く含まれています。

特に多く含まれている食品は、次のとおりです。

  • アジ、イワシ、サケ、サバ、サンマ、マグロなどの青魚
  • あんこうのきも、くじら、うなぎなどの魚類

EPA・DHAは体内で合成されない必須脂肪酸であり、野菜や肉類にはほとんど含まれていません。そのため、魚類の中でも特に脂がのった旬の青魚を積極的に摂ることがおすすめです。

理想摂取量

日本人の青魚消費量は、年々減少しています。しかし、EPA・DHAは体内で作られないため、食事から必要な量を摂取することが大切です。そこで、EPA・DHAを含むn-3系不飽和脂肪酸には、1日の摂取目安量が定められています。50~69歳の場合、男性は2.2g、女性は1.9gが目安です。

青魚を例として、1回に食べる目安量を以下に示しました。

  • アジ150g(頭・骨付き1尾)で、EPA約275mg、DHA約505mg
  • サバ100g(1切れ)で、EPA約728mg、DHA約1069mg
  • サケ100g(1切れ)で、EPA約492mg、DHA約820mg

特に脂がのった旬の時期に獲れた青魚には、多くのEPA・DHAが含まれています。

摂取の注意点

血液サラサラの作用があり健やかな血管づくりをサポートするEPA・DHAですが、成分は脂の一つです。過剰な摂取は、同時に摂取カロリーも高くなります。目安以上の食べ過ぎには注意しましょう。

また、青魚は調理をするとEPA・DHAは減少します。そのため、お寿司やお刺身にしたり、蒸し物や煮物にして煮汁も一緒に食べたりといった工夫が必要です。

さらにはEPA・DHAは、酸化されやすい特徴もあります。酸化すると、本来の血液サラサラ効果が減退します。そこで、抗酸化作用があるゴマを一緒に摂取すると良いでしょう。

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※このページの参考文献
『別冊NHKきょうの健康 脳梗塞』最新治療・再発予防・リハビリのすべて
国立病院機構九州医療センター 臨床研究センター長:岡田靖 総監修
(NHK出版より2016年12月出版)
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※このページの参照サイト
・血液をサラサラにするには(オムロン公式サイト)
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/guide/arteriosclerosis/06.html
・DHA・EPAは健康によい「多価不飽和脂肪酸」(山田養蜂場公式サイト)
https://www.bee-lab.jp/megumi/dha-epa/index.html
https://www.bee-lab.jp/megumi/dha-epa/blood.html
https://www.bee-lab.jp/megumi/dha-epa/brain.html
・EPAとDHA。本当のサラサラの話(ニッスイ公式サイト)
https://www.sara2.jp/epa/difference.html

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血液サラサラ作用があるEPA・DHAは、アジやサバのような青魚から適切な量を摂取することが大切です。過剰摂取に注意し、加熱や酸化による効果減退を防ぐ調理方法でEPA・DHAを上手に摂取しましょう。

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