危険因子となる生活習慣病の管理

薬での管理

動脈硬化の原因となる生活習慣病

高血圧、糖尿病、脂質異常症は動脈硬化の原因となる生活習慣病です。食事や運動、禁煙やダイエットなどでコントロールや改善を図り、動脈硬化の進行を防ぐことが脳梗塞予防につながります。また、抗血栓薬を使用している場合、脳出血のリスクがありますが、高血圧はさらにそのリスクを高めてしまいます。ですので、血圧コントロールは非常に重要です。

高血圧の薬

高血圧状態が長く続くと常に血管に大きな圧力がかかり、血管壁が傷ついて血小板などの成分が付着し、動脈硬化が進行していきます。高血圧に他の因子が加わるとさらに危険が増すので、生活習慣病全体をコントロールしていく必要があります。生活を改善しても血圧が下がらない場合には、内服薬でコントロールを図ります。目標血圧は診察室血圧で140/90mmHg未満(家庭血圧で135/85mmHg未満)です。 高血圧の薬には

  • カルシウム拮抗薬:末梢血管を拡張させて血圧を下げます。
  • アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE)またはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB):腎臓から分泌される昇圧作用のあるレニンというホルモンがアンジオテンシンに変わる働きを抑えることで降圧作用を示す。

糖尿病の薬

高血糖の状態が続くと血管が傷み動脈硬化が進みます。摂取エネルギーを減らしたり運動したりして血糖コントロールを図りますが、効果が得られない場合には血糖コントロールのための薬を使用します。経口血糖降下薬やインスリン注射などがありますが、糖尿病薬を使用する場合には、低血糖症状に十分な注意が必要ですHbA1c値7.0%未満、空腹時血糖値130mg/dl未満、随時血糖値180mg/dl未満を目標とします。

脂質異常症の薬

体内のコレステロールや中性脂肪が多くなった状態が脂質異常症です、脂質異常症にはいくつかのタイプがありますが、動脈硬化の重大な危険因子とされているのは高LDLコレステロール血症です。悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールが血管を傷め、コレステロールが血管内に入り込んでプラークを形成する原因になります。脂質異常症の薬としてはスタチンなどがあります。LDL値を120mg/dl以下を目標にします。

生活習慣病の改善

生活習慣病を悪化させないために

肥満になると血圧が上昇します。特に内臓脂肪の蓄積は動脈硬化を助長します また、喫煙や飲酒は心房細動の引き金になり、発作性心房細動を誘発することも分かっています。すでに生活習慣病にかかっている人は、適切な薬物療法を受け、コントロールしていくことが大切です。

運動習慣

運動習慣による生活習慣病の予防、改善

脳卒中の予防のためにふさわしい運動は、ウォーキングやサイクリング、水泳などの有酸素運動です。心肺機能を向上させると同時に、体脂肪を効率的に燃焼させることができます。

脳梗塞を再発させないために
できること

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