脳梗塞のリハビリにかかる費用

気になる脳梗塞のリハビリの費用を、医療保険(健康保険)と介護保険、自費の場合で比較し、リハビリの適用範囲や制限、利点などもまとめましたので、ぜひご参照ください。

医療保険(健康保険)のリハビリの適用範囲

40歳未満の人は医療保険を3割負担で利用でき、疾患別治療を期限内で行えます。例えば運動器リハビリテーションでは麻痺等のリハビリを行い、150日が期限。脳血管疾患等リハビリテーションは180日が期限です。

厚生労働省が定める脳梗塞の後遺症に必要なリハビリの費用は、脳血管リハビリテーション料(I)は1単位20点で245点、(II)は1単位200点、(III)は1単位100点です。(税不明)

それぞれの診療報酬から、回復期リハビリテーション病棟で1日に6-9単位のリハビリを行うとして、14,700~22,050円ほどかかり、入院日数90日として訳1,984,500円(その3割の約6万円ほどの負担)となります。

※参照元:PT-OT-ST.NET「H001 脳血管疾患等リハビリテーション料」
https://www.pt-ot-st.net/contents4/medical-treatment-reiwa-2/1442

介護保険の適用のリハビリ

介護保険サービスを利用できる対象者

「65歳以上の第一号被保険者」は介護保険サービスを利用できます。40~64歳までの第二号被保険者は、厚生労働省が指定する特定疾病での介護のみ、サービス利用が可能です。

特定疾病は全16種で、その中に「脳血管疾患」つまり脳梗塞も含まれています。

介護保険サービスを受ける

医師の意見書のほか、市町村の調査員による訪問調査票をもとに要介護認定を受けてケアプランを作成し、介護保険サービスを提供している事業者と契約を行うことで、施設入所や訪問、通所、短期入所、地域密着型サービスや、福祉用具を借りるなどの介護サービスが開始できます。

ただし介護保険のデイサービスや訪問リハビリは、特定の疾患に特化しているところが少なく、時間もデイサービスで15分程、訪問で40~60分程と、保険外の施設(2時間から2時間半程度)より短いです。またデイサービスは様々な症状の方が集まった集団リハビリが中心になります。

要介護度に応じた限度額

要介護認定には1~5まで、要支援には1か2の段階があり、この要介護度によって1か月の支給限度額が決まり、例えば要支援1の50,320円から要介護5の362,170円までの限度内で1割(所得により2~3割)の自己負担で済みます。

自費のリハビリの費用と内容

自費リハビリの価格は施設によりますが、多くの施設で60日(週2回・全14~16回)プログラムがあり、費用は27万円前後が相場です。保険を使ったリハビリと比べると高くなりますが、制限がなく充実したリハビリを受けられます。マンツーマンで1回60分から90分、150分のところもありますし、保険適用のリハビリの15倍ものリハビリ量になる場合もあります。鍼灸や運動療法の他、電気療法や光線療法によるリハビリ、言語聴覚リハビリに対応する施設もあり、自宅で自主的に行うリハビリの指導と確認をしてもらうこともできるので、サービス内容と価格、効果のバランスを見ながら、施設を選択すると良いでしょう。

まとめ

費用の負担軽減が大きい医療保険では利用期限があり、介護保険では時間や内容に制限があることがわかりました。自費のリハビリも内容と価格を精査し、バランスよく利用しましょう。

脳梗塞のリハビリの進め方と
知っておくべきポイント

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